私は40数年前に看護師として府立成人病センター(現在の大阪国際がんセンター)に入職しました。当時は労働組合に入るのが当たり前だったこともあり、あまり何も考えずに加入し、自由気ままな日々を過ごしていました。
配属された職場に組合役員をしている先輩がいました。その方はいつも「組合活動は自分たちの労働条件のためだけではなく、患者のため、人の命のためでもある」と私に話してくれ、その方との出会いが本当の意味での労働組合との出会いとなりました。
現場のスタッフの声を集めて交渉をしたり、交渉の結果をいち早く知らせるためにニュースを作成し配ったりしている姿を見て、私も自分たちにとってどうかだけではなく、患者にとってどうかという視点を忘れずに仕事と組合活動を頑張ろうと思いました。当時、毎日勤務が終わると先輩たちにいろんな集会に連れて行ってもらって、そのあと食事をしながら交渉のやり取りなど、いろんな話しを聞くのが楽しみでした。
声をあげる大事さを痛感し組合活動に誇りを持てた
労働組合の活動に参加するうちに、誘われるままに婦人部の常任委員を引き受けました。ちょうど「男女雇用機会均等法」の運動の高揚期でもあり、国会の傍聴に行く機会が何度かありました。女性の地位と権利の向上のために活動することに興味もあり力を入れるようになりました。
婦人部の活動では、「職場内の禁煙」を要求し交渉していたことが印象的でした。当時はまだ分煙という考え方もなかった時代で、私は「こんな要求をしても実現するはずないだろう」と思っていました。しかし、健康被害が言われ始め、徐々に禁煙へと世の中が動いていたこともあり、庁内の禁煙が実現したときは感動しました。あきらめずに声を上げることの大切さを痛感し、全国の禁煙運動を引っ張っているような感覚にもなり、この活動に参加できたことを誇りに思いました。
1人ではできなかったけどみんなの力で乗り越えられた
組合の先輩たちが次々に退職して、支部の書記長を担うことになったときは、その重圧に押しつぶされそうでしたが、1人の役員が何でも背負って頑張るのではなく「私たちらしいやり方に変えよう」と思い、一緒に活動する仲間を一人ずつ増やしながら労働組合活動を引き継いでいくことができました。
ただ、せっかちな性格の私は何でも自分でやってしまい、先輩たちから教えてもらったことを若い後輩たちに伝えきれてないことがたくさんあるなと、反省もしています。
組合員専用アプリを活用したくさんの人とつながりたい
いま、私は現役を引退し、府職労の事務局で働きながら、府職労の活動に携わっています。新しくなった組合事務所に若い組合員が昼休憩に来て和んでいったり、ランチタイム集会に多くの組合員が参加され、楽しそうにしている姿を見るのは本当にうれしいです。
アンケートにお弁当が美味しかったことや人を増やしてほしい、賃金上げてほしいことなど要求をいっぱい書いてくれているのを見ると絶対実現させたいと力が湧いてきます。
これからは、「組合員専用アプリ」を大いに活用して、組合員とのつながりをもっと太くして絆を深め、アプリが使いやすいものになればいいと思っています。私も老体に鞭打って、アプリを使いこなせるよう頑張りたいと思います。
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