My Story ~私と労働組合(13)~ 安心して働き続けることのできるやさしい社会のために労働組合に加入しましょう

労働組合があったから働き続けられた

なぜ労働組合が大事だと思うのか?――それは労働組合がなければ、私はとっくに仕事を辞めていたと思うからです。入職時もいつまで続けられるかな? と思っていましたし、辞めざるを得ないかもと思うことが何度もありました。今まで続けてこられたのは労働組合の先輩たちのおかげです。個人的な話になりますが、お付き合いください。
配属の翌日、先輩から労働組合への加入を勧められました。「労働組合の先輩たちが生理休暇などを制度化してきた。生理休暇は毎潮時3日取れる」との説明にびっくり! 生理休暇? 生理で休める? ほんとに? 家に帰って、母にその話をすると、母は「労働組合は労働者の権利を守るためにある。生理休暇も女性労働者が要求したからあるの」と話してくれました。
私が「生理休暇」に惹かれたのは、私自身、生理痛が強く、生理前から鎮痛剤を服用していても効かず、嘔吐し脱水状態になり過換気症状まで併発し、保健室で休む、学校を休む、入院するということを10年近く繰り返していたからです。実習中は休めないため、鎮痛剤を服用しつつトイレで嘔吐しながら実習し「そんな青い顔してどうするの! 頬紅と口紅を塗ってきなさい!」などと言われていました。なので、就職して一番の心配は、生理で仕事を休めるのか? ということだったのです。
過去の女性労働者の先輩たちが、厳しい労働条件の中で働きながら組合活動をして「生理休暇」を獲得してくださったおかげで、嘔吐しながら這うように出勤しなくても休みを取って働き続けられるのだと思うと、先輩たちに感謝しかなく、翌日労働組合に加入しました。

労働組合の要求で部分休業制度を実現

その後、出産し生理痛はなくなりましたが、今度は「子どもの病気」に直面しました。子どもが生後8か月のときの4月に職場復帰しました。育休は1年間ありましたが、保育所は4月で定員に達するため4月復帰するしかありませんでした。5月に子どもが病気で10日間入院、同時に夫も病気で入院ということになりました。職場で恐縮していた私に先輩たちは「みんなそうして子育てしてきたからお互いさま、気にしなくていいよ」と労わってくださいました。
3年後、第2子が誕生、心臓病があり病弱でしたが、同じように生後8か月の4月に職場復帰しましたが、数日保育所に通うと1週間近く発熱し、病児保育に通う毎日でした。病児保育待機中は夫と両方の親を総動員して対応しました。それでも週5日勤務できない状況でした。さらに、1歳すぎに脳梗塞にてもやもや病を発症し、2回開頭手術を受けましたが、障がいが残りました。仕事を辞めざるを得ないのだろうか、職場に迷惑をかけないためには辞めたほうがいいのではないか、と考える毎日でした。この時も、先輩たちは昼休みに(職場と入院先が近かったので)毎日足を運んでくれて、「休暇制度があるから心配しなくていい。仕事は代われるけど、母親はあなたしかいない。でも辞めたらあかん。絶対に戻っておいで!」と励ましてくださいました。この年、夫の両親が相次いで急死し、夫の祖母を引き取ることにもなり、結局9月~翌年3月まで介護休暇を取得しました。
第2子の定期受診とリハビリ通院、夫の祖母の通院等で夫と2人では手が回らず、私の実家近くに転居しました。第3子が生後7か月の4月に職場復帰するときには、育休明けでしたが労働組合にも相談にのってもらい自宅から一番近くの職場に異動となりました。
翌年には、実母も膠原病を発症し、体調不良の子を預けることはできなくなり、休暇を組み合わせ、上の子の参観はパスし、時間年休を駆使しても年休はぎりぎりでした。保育所から小学校入学時、3年生で学童保育卒室となったときは、お迎え時間に間に合わず辞めることを何度も考えましたが、そのたびに先輩たちに「ここまで頑張ってきたのに辞めたらあかん。なんとかなる」と励まされました。
当時は1歳3か月までの30分の育児時間制度のみで、それ以降の休暇はなかったので、辞めていった仲間たちもいます。私は幸い、学童保育の迎えや長期休暇時のときに助けてくれる保育サポーターやガイドヘルパーに出会い、仕事を続けることができました。
そのころから部分休業制度をずっと組合で要求し続けてきて、今は小学校3年生まで制度化されています。子育て中の人が部分休業を活用し働き続けておられるので、本当に嬉しいです。

あとに続く労働者のために力を合わせたい

私は今、両親も介護中です。10日間の短期介護休暇はあっという間になくなります。自分の体力も考えるといつまで働けるかな? と思います。そして、今のストレス社会、不登校の子どもを抱える仲間も増えています。女性も男性も育児や介護をしながらでも安心して働き続けられるように休暇制度のさらなる拡充が必要になっています。
子どもや親等家族の看護や介護をしながらも働き続けることができる社会が、誰にでも優しい社会だと思います。あとに続く労働者のために、さらにみんなで力をあわせていきたいと願っています。

 

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https://www.fusyokuro.gr.jp/participation

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