府当局は、府職労に対し「令和5(2023)年度組織改正について(案)」を説明しました。具体的な内容は次のとおりです。
【政策企画部】
●万博の成功と大阪の成長・発展に向けて、府政の総合調整機能の強化を図るため、広域調整室を廃止して企画室に業務移管するとともに、庁内外の連携を通して、府政の重要施策を強力に推進するための組織として連携課を設置。
【万博推進局】
●国内外から来訪する多くの賓客に対する接遇関連業務の具体化を図るため、総務企画部に儀典課を設置。
●機運醸成及び出展関連業務の拡大やその本格化に対応するため、出展部を設置し出展企画課を移管するとともに、事業推進部及び事業推進課を名称変更。
【スマートシティ戦略部】
●庁内システムの最適化やデジタル人材の育成、セキュリティ対策の向上などの行政DXの取組みを強力かつ機動的に推進していくため、デジタル行政推進課を廃止し、行政DX企画課及び行政DX推進課を設置。
【健康医療部】
●新型コロナウイルスの扱いが2類から5類への動きがあり、まだ調整中。
【商工労働部】
●万博をインパクトにした成長をけん引する産業の創出、イノベーションの促進を図るため、成長産業振興室及び中小企業支援室において、スタートアップ拠点形成をはじめとした事務分掌を再編するとともに、国際ビジネス・企業誘致課及び商業・サービス産業課を廃止し、国際ビジネス・スタートアップ支援課及び商業振興課を設置。
●営業時間短縮協力金等に関する業務の縮小に伴い、協力金推進室を廃止し、経営支援課へ業務を移管。
【環境農林水産部】
●万博を契機とした大阪産(もん)のブランド力向上や卸売市場等の持つ流通機能の強化を図り、府内農林水産業の成長産業化を推進するため、検査指導課を廃止し、農業協同組合にかかる検査・指導業務等を流通対策室に移管するとともに、1室2課体制に再編。
なお、健康医療部については、新型コロナの5類化移行の方針も踏まえ、見直す場合もあるため、現在調整中としています。
説明に対し、府職労は「全体として、万博中心の組織改正になっているのではないか」と指摘し、本来必要な業務が縮小されることのないよう求めました。また、万博推進局の業務が今後増大することも見込まれるため、過労死基準を超えるような長時間労働とならないよう十分な人員配置を行うよう求めました。
健康医療部については、今後、2類から5類への変更など、コロナ関連業務の減少を想定しているのかもしれないが、現時点では不明瞭なことも多く、この間の異常な時間外勤務の実態も踏まえ、現行の職員数を減らさないよう強く求めました。
府職労は、引き続き、府民のいのちと暮らしを守り、災害が発生した場合であっても、十分に対応できる人員配置を求め、取り組みを強めます。