あけましておめでとうございます。私が府職労委員長になって3年が経ちました。コロナ禍の3年でしたが、この時期に委員長をすることができて、本当に良かったと思っています。組合員のみなさんと一緒にキャンペーンを取り組んだり、さまざまな取り組みを進め、少しずつ前進させることができ、大きな勇気や希望を感じています。
一昨年と昨年、保健師や保健所職員をはじめ、大阪府全体で2年連続の職員定数増を実現しました。また、府人事委員会の賃上げ勧告が5年ぶりに実施され、年末に差額も支給されました。府立病院では、一昨年のボーナス削減を許さず、看護職員処遇手当も実現しました。当初の提案では、救急受入れをしていない国際がんセンターには支給しないという内容でしたが、交渉を通じて提案を修正させ、全センターでの支給を勝ち取りました。
これらは、すべて労働組合がなければ実現できなかったことです。誰かが勝手に自動的に改善してくれることなんてあり得ません。労働組合があって、その活動を支える組合員がいて、声をあげて、キャンペーンなどの取り組みがあってこそ、変化を作り出せます。
しかし、労働組合の力が及ばない職場では、健康を害して病気になったり、退職を余儀なくされたり、それこそ人生を台なしにされた職員が多くいるのではないか、そう思うとやりきれない思いでいっぱいです。
今の職員の働かされ方は異常です。もはや労働条件がどうこうということではなく、人生を奪いかねない、命にかかわる問題です。こんな事態が見過ごされていいはずがありません。そして、この問題に立ち向かえるのは、私たち労働組合だけです。
コロナ禍を通して、あらためて、今の日本ほど、人を大切にしない国はないのではないかと感じています。保健所や公的病院を減らし続けたのも、職員を減らし続けたのも、死ぬほど働かせられるような事態が放置されているのも、給料が上がらないのも、全部政治の責任です。この20年以上、給料が下がり続けているのは先進国では日本だけです。
そして、昨年末に岸田首相は、防衛費を5年間で43兆円増やし、1兆円の大増税をすると表明しました。私たちは今まで戦争のために何かをしたことはありません。しかし、戦争のために仕事をしなければならない未来がすぐそこまで近づいてきていると感じざるを得ません。
これから、この先もずっと、私たちが住民の命やくらしを守るために働くことができるように、そして、そのために自分たちの労働条件を良くするために、声をあげ続けていきましょう。
今年は卯年です。うさぎは長い耳で敵が近づくのをいち早く察知し、ジャンプ力やダッシュ力が優れています。卯年にふさわしく、「おかしいな」と思うことや世の中の動きをいち早く察知し、力強く進む年にしたいと思います。