労働組合があることで変えられる
看護師として入職したころは自分の働き方のことを深く考えたことはなく、労働組合のことは組合説明会などで存在を知りました。どんな活動をしているのか、どんな存在なのかも具体的には知らず誘われるがまま加入しました。
積極的に活動をしていた訳ではなかったのですが、自分の中で「労働組合があるから変えられるんだ」と思ったできごとがありました。看護部主導で勤務シフトの大幅な変更が行われることになり、その発表が最初にあったときはスタッフの意見は聞かれず、決定事項として降りてきて、部署でそれに合わせて業務内容を組み直すようにという内容でした。
私自身もスタッフ間でも、何のためにこの大幅な変更が必要なのかわからないし、勝手に決めて丸投げされたという印象でしたが、決まったことだから仕方ないとも思っていましたが、スタッフからの不満の声も広がり、組合から看護部に申し入れました。その結果、計画はいったん中止となり、業務改善を目的としてスタッフの意見を聞きながら勤務シフトの変更を検討していくということになりました。
仕方ないとあきらめなくていい
看護部への申し入れのとき、「おかしいことはおかしいと言いたい」と思い、勇気をだして参加し、直接看護部の部長や副部長に思いを伝えました。スタッフ間で話していたときは「おかしいと思うけど、上の人が決めたことだから仕方ない」という雰囲気でしたが、申し入れで計画が中止になったり、実際に話を聞いてもらえることができたことで「仕方がないとあきらめなくてもいいんだ」という感動がありました。
「残業が多くても仕方がない」「希望の休みがもらえなくても仕方がない」「上が決めたことだから仕方がない」などと、あきらめることが当たり前にならないでほしいなと思います。どこにその思いを伝えたら良いのかわからないときに、労働組合があることで声を上げにくい人たちの助けになればいいなと思って、役員も引き受けました。
おかしいことには声を上げて変えていける
つい先日も「看護職員救急医療管理手当」を国際がんセンター以外の職員に支給するという提案がありました。国際がんセンターは、がん専門病院という性質上、患者さんのことを考えて外部のコロナ患者を受け入れていませんでしたが、コロナ患者を受け入れて制限がかかって他病院で治療できなくなった患者さんを受け入れたり、府の要請を受けてICUでコロナ重症患者を受け入れたり、院内のコロナ患者が増えてきたときはコロナ病棟を作ったりと、その時々の対応をしてきました。がんセンターだけ手当てなしって言われると「何もしてないでしょ」って言われているようで頑張ってきた人たちに失礼だなと思っていました。府立5センターそれぞれの役割や大変さがあると思いますし、病院によって比べるものではないと思ってモヤモヤしていました。
みんなの思いを声に出し、労働組合で交渉を重ねた結果、今回の手当が全センターで支給されることになりました。これからも「声をあげて良いんだ」と思ってもらえるように、誰かの力になれるように自分にできる範囲で組合活動を頑張ろうと思います。
組合加入はこちらから▼