6月24日病院労組は3月22日に提出した「府立病院労組2022年度要求書」にもとづく団体交渉を行い、一時金削減を行わず現行どおり2.25月を6月30日に支給すると回答しました。また、不妊治療休暇については、前向きに検討するとの回答でした。
臨時手当は一律に支給すべき
交渉では、各病院から参加した組合員から実態を報告し、機構本部に要求の実現を求めました。 国際がんセンターの池田さんからは、コロナ感染患者受け入れ行っていない病院でも、感染対応は行っている。院内でコロナ感染起こった場合も対応している。コロナ感染患者対応は、通常の2倍以上の人員が必要なうえ、周囲への患者対応が手薄になり、手がまわらないといった厳しい状況を訴えました。今年2月から国の補助金で臨時手当がついていますが、病院機構当局は、今年の10月以降は未定と回答しました。臨時手当は、特定の看護師や病院に支給されていますが、病院労組は、全職員がコロナ対応しており、すべての職員へ一律支給するべきと強く求めました。
定年引上げは、十分な協議を
定年引上げについては、今後の国及び大阪府の動向を見るとのことですが、職員は圧倒的に看護師が多く、夜勤業務については働きつづけられるかどうかにかかわります。労働条件含め、今後十分な協議を求めました。
非常勤職員にも一時金を支給せよ
国際がんの東さんから、非常勤職員は、働く時間が違うだけで常勤職員と同じ業務を行っている。現場は非常勤職員がいないと成り立たない。働き続けたいが、将来的に厳しく限界を感じるといった声を紹介しました。手当は府に準ずるため、一時金は出すべきと追及しました。しかし、病院機構当局からは、非常勤職員は各病院での採用といったこともあり、困難との回答でした。引き続き、府準拠にもとづく一時金の支給や賃金への経験年数加算、休暇制度などの改善を強く求めました。
休暇の取得しやすい職場に
急性期の菊本さんから、各病棟は専門性があり、職員は勉強会や研修で学習を積み重ねている。看護師だからといってどこででも即行動できるのもではない。コロナ感染患者受け入れで、さまざま部署への応援は、モチベーションが下がる。新規採用者が配属されても夜勤がなかなかできなかったり、メンタルの問題を聞いている。外来勤務していますが、コロナ対応などで、外来・病棟とともに患者の受け入れ時間がかかり夜勤者への負担がさらに加わり厳しい状況について訴えました。連続する休暇や希望すれば取得できるようにしてほしいと職場からの声を報告しました。
病院機構当局からは、休暇取得推進について、チラシ作成・ポータルサイトに掲載し周知徹底をはかるとのことですが、そもそも人員が足りていないことも追求しました。また、今年4月より夏休を休暇に組み込まれたところですが、取得状況を検証し、希望聞くこともできず取得が悪ければ休暇制度を元に戻すことも強く求めました。
子育てしながら働き続けられる職場に
育児短時間勤務制度・不妊治療休暇について、急性期の遠山さんより訴えました。みんな様々な状況で子育てしながら勤務しています。しかし、大阪府と同じような小学校3年生までの部分休業があったら働き続けられるという人が多い。子育てしながら働き続けられる職場にしてほしい。不妊治療休暇においても、早急に導入するべきだと訴えました。当局からは、職場の状況としては厳しいが、不妊治療休暇については、前向きに検討すると回答しました。
ハラスメントのない職場に
山本委員長から府職労・病院労組に寄せられた各病院からの声を報告しました。生理休暇を希望しても「ほんとに生理?」「病院に行き、それでもほんとにしんどい時しかとったらダメ」「夏季休暇なくなったから、希望は聞けない」「時短勤務だから高い評価はあげられない」。コロナ病棟では、人員不足のため、食事・水分補給もできず、トイレにも行けない状況に「当たり前や」と言われる。時間外申請も「15分単位でないとダメ」と。全職員患者さんのために必死で頑張っている。自身がパワハラしている自覚がないのではないか。各病院対応まかせでなく病院機構当局としても、事例あげての周知徹底が必要ではないかと強く訴えました。病院機構当局からは、啓発・アナウンスの強化をしていくといった回答でした。
職員の負担軽減となるよう、人員増含め体制強化を
最後に伊庭次長兼総務マネージャーから、「皆さんとは今後も所要の協議を行ってまいりたい。不妊治療休暇については今後前向きに検討を進めてまいりたい。」と回答がありました。そして、山本委員長から、一時金については受諾し、不妊治療休暇は早急に導入を求めました。その他の回答については、引き続き協議を求め、少しでも職員の負担軽減となるよう、職員の体制強化をはじめ、労働条件の改善に向けて全力をつくすよう強く求めました。