職員定数増で職員の命と健康を守れ

増え続ける時間外勤務

この2年間、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、業務量が急激に増加し、過労死ラインを超えて働き続けている職員が増加の一途となっています。
災害や健康危機事象が発生したとき、私たち自治体労働者は、住民の命とくらしを守るために働かなければなりません。しかし、コロナ禍が2年以上も続く中、過労死ラインをはるかに超える働き方が放置されているのは異常事態です。

過労死も危惧される事態

このような事態に対し、大阪労働局も「長時間労働が長く継続するということは、健康障害をおよぼすおそれが高くなるという医学的な知見もあり、望ましくない状況だと思っている」「大阪府においてどのように取り組んでいくのかということを議論、検討いただくことが必要ではないか」との見解を述べています(2021年12月3日、大阪労働局労働基準部監督課長)。
現在も、コロナ対応の最前線である保健所、健康医療部、危機管理室、商工労働部には、約170人の他部局からの応援職員が入り対応していますが、状況は改善していません。応援職員を送り出す職場も、通常業務を行いながらぎりぎりの人数での対応を迫られています。
このような事態を2年以上も放置することは、使用者として「無責任」と言わざるを得ず、あってはならないことです。
2月8日、府職労は現在のコロナ対応をはじめ、今後起き得る災害等にも十分に対応できる職員配置を行うよう求め、緊急の申し入れを行いました。

過労死ライン超えで働き続けている職員の実態を直視し、職員の命と健康を守るため、職員定数増を求める申し入れ

1.健康危機事象や災害が発生した場合であっても、十分に対応できるように、職員定数を大幅に増やすこと。
2.昨年度1年間の府職員の時間外勤務実績は、142万9037時間となっています。府職員の年間所定労働時間(1876時間)で考えると762人分もの労働時間に相当します。恒常的な時間外勤務をなくすために必要な職員を増やすこと。
(参考:今年度4月~12月は118万6869時間、昨年度比+13万1363時間)
3.とりわけ、他部局からの応援を配置しているにもかかわらず、時間外勤務が増加して.いる危機管理室、商工労働部、健康医療部(保健所含む)の職員を大幅に増やすこと。非常勤職員、派遣労働者等による一時的な対応ではなく、正規職員の増員で対応すること。
4.夜間の電話対応については、保健師、職員の公用携帯電話の持ち帰り等で対応しています。深夜や未明の電話も多く、職員の負担が増大するとともに、緊急の判断を要する場合もあり、対応が不十分となる可能性も否めません。夜間の電話対応は、夜勤体制として位置づけ、そのために必要な職員の配置を行うこと。
5.保健師やケースワーカーなどの専門職は、長期的な人材育成の観点から中・長期的な計画にもとづく採用を行うこと。
6.年度途中の欠員を直ちに解消するため、余裕をもった採用を行うこと。
7.職員の命と健康を守るため、過労死ライン(単月時間外勤務100時間以上、2~6ヵ月間平均で80時間以上の時間外勤務)を超えている職員に対し、勤務間インターバルを設ける、休養期間を設ける等の具体的・効果的な措置を講じること。そのために必要な職員を配置すること。
8.職員基本条例にもとづく職員数管理目標を廃止すること。また、大阪府立病院機構、大阪健康安全基盤研究所の体制強化のため、必要な予算措置をすること。

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