パンチ島田のさすらい放湯記


鶴の湯温泉 鶴の湯

京町温泉郷は、温泉に恵まれない宮崎県にあっては随一の温泉街だが、中小規模の旅館が点在する歓楽色の薄い静かな町並みである。共同浴場も多く残っていて、町の中心部から少し離れた住宅地の一角にひっそりと建つこの施設は、明治の頃からあった温泉が後年地元に払下げられたのが由来。半楕円形のタイル張りの浴槽には、微かに金気臭があるほぼ無色透明の高温の源泉がかけ流しにされ、結構熱いがそれもまた一興と身を任せる。無人での運営なので謝辞を述べることが叶わず、代わりに敷地の隅に祀られた「田の神様(たのかんさあ)」に会釈して辞した。

※温泉情報

①入浴施設・〇九八四(三七)二〇六〇(管理者宅)

②宮崎県えびの市水流三九(JR吉都線京町温泉駅から徒歩十五分)

③二百円

④低張性―弱アルカリ性―高温泉・ナトリウム・カルシウム―炭酸水素塩・硫酸塩泉、神経痛・筋肉痛など

公式サイトはありません

(島田祐輔)

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