非常勤だから仕方ない
私は学生の頃、国家公務員になることをめざしていました。国会で決めた制度や法律を実際に公務員が運営して、たくさんの人の暮らしを支える役割に魅力を感じていました。当時は、悪い制度も波及することまでは考えていませんでしたが、きっとやりがいがある!と希望をもっていました。結局、体調を崩してしまい公務員は夢半ばで諦めてしまいましたが、市役所の非常勤職員として満期を迎えるまでの2年間勤めました。
私が配属された下水道課では毎月使用料の請求の時期になると、私より若い職員が一人で作業に追われていました。隣に座っていた私が「何か手伝えることない?」と聞くと「あ、大丈夫です。すみません」とそっけない言葉で返されたことが忘れられません。断られたのは「私が非常勤だからかな」と落ち込みました。パソコンと手元の納付書とにらめっこの日々で腫れぼったい目をした彼女の横で何も手伝えない事に歯がゆさを感じました。そして、私がなりたかった公務員ってこんなに忙しいのか、というか働き過ぎだ!とちょっと公務員のイメージが変わってしまったのを覚えています。
あきらめないで声をあげ続ければ変わる
府職労に就職したきっかけは、府職労のホームページで非常勤職員も加入できることを知り、同じ職場で働く仲間が正規・非正規関係なく、仲間として声をあげられることがいいなと思ったからです。
普段の業務は組合費の管理や自分の給料はじめ専従職員の給料計算などを担当しています。書記として会計業務をする一方で、府職労の取り組みを身近に見ていろんなことを学びました。
府職員の給料は人事委員会勧告や団体交渉などの過程を経て決まること。そして給料をはじめ勤務労働条件などは、労働組合が大阪府と交渉できる唯一の団体であること、団体交渉で勧告を覆せるということも知りました。未就学児までが対象だった子育て部分休業が、子育て中の組合員を中心に声をあげ続け、子育て部分休暇が新設され、小学3年生まで対象となり、さらに昨年は6年生まで拡充された時は「あきらめないで声をあげ続ければ変わるんだ!」ということを実感してとてもうれしかったです。そんな取り組みを間近で参加してきて感じたことは、働く環境をよくするためには、同じ思いの組合員の声がたくさん必要であるということが何よりも重要だということです。
子育てしながら安心して働ける職場にしたい
今、私は子育て仲間とチームをつくって同じ思いの仲間を増やしたいと思っています。チームのメンバーと話していると「子育てのための制度を利用しても人が足りなくて帰れない事がある」「申請をもっと簡略化してほしい」「もっと子どもと一緒にいたい」など制度の悩みをつぶやいたり、子育てあるあるで共感して笑ったりと話題はつきません。子育てしながら働き続けられるように、みんなの声が制度の改善につながるようにしていきたいです。少しずつですが、声をかけて仲間を増やしていけることがいまの自分のやりがいです。
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