新年あいさつ
労働組合の力が大きくなり実を結ぶ年に
大阪府関係職員労働組合執行委員長 小松 康則

新年あけましておめでとうございます。

今年は辰年、十二支の動物の中では唯一の架空の生き物ですが、植物が成長するようにどんどん勢いを増して増えていくという意味があるそうです。これまでの努力が実を結び、大きく前進し実を結ぶ年にしたいと思います。

大阪府も府立病院もブラック職場に

いまの大阪府や府立病院は、これまで私たちが声をあげ、さまざまな制度を実現してきたにもかかわらず、年々働きづらくなっているのではないかと感じています。

大阪府では今年の4月から11月末までに課長補佐級以下の職員が80人も退職しています。万博に向けて人が必要になる一方、子ども家庭センターでは国基準に200人も人が足りていません。しかし、それに見合った職員定数は増えず、どの職場も欠員だらけです。

産休や育休、部分休暇などに対する代替職員も配置されず、メンタル疾患で休まざるを得ない職員も増え続けています。20歳代の職員の退職も増加の一途で、昨年度は33人となっています。

府立病院では、独立行政法人化以降、職員数は増えているものの、経営最優先の病院運営が行われ、いまや3人に1人が非常勤職員です。時間外勤務が当たり前の働き方が改善されず、病棟によっては未だに時間外勤務手当を正しく支払っていない事態も発生しています。

いまや、大阪府も府立病院もブラック職場と言わざるを得ません。こうした状況を変えていくために、労働組合、府職労の存在と力をもっと大きくしなければならないと痛感しています。

ひとりひとりを大切にできる社会を

私はいつも「小さな命が大切にされ、守られる社会にしたい」と思っています。そのために働く人たちを全力で支えたい、そういう仕事ができる環境を守りたい、そんな思いで労働組合活動に携わっています。

コロナ禍に、いっしょに声をあげてくれた若い保健師さんが「『私は使い捨てなんだ』と思いながら働いていたけど、声をあげられたことでその気持ちが少しずつ消え、一人の人間として大切にされていると感じました。労働組合があったから、いま生きていると思います」と笑顔で話しているのを聞いて、私はこの瞬間のために労働組合活動をやっているんだと強く感じました。もっと仲間に勇気や希望を届けたい!そう思って、これからも全力で頑張りたいと思っています。

私たちの仕事は、府民の命や健康、日々の暮らしに繋がっています。私たちが安心して働き続けられる職場をつくることは、大阪で働き暮らす全ての人たちの命にもかかわる問題です。

声をあげることから始めよう

人の命が軽んじられていると感じることがたくさんあります。児童虐待や動物虐待のニュースも目に飛び込んできます。そんなニュースに触れるたび、胸が苦しくなります。そしていま、ロシアやイスラエルによる戦争が続き、何の罪もない、子どもたちの命がいとも簡単に奪われ、昨日までの当たり前の生活が一瞬にして奪われています。どんなに痛いだろう、どんなにつらいだろうかと、想像するだけで苦しくなります。戦争は人の命を奪うだけでなく、生きている人の人生も大きく狂わせてしまいます。私たちにできることは限られているかもしれませんが、命を守るため声をあげていきたいと思います。

「竜の水を得る如し」みなさんの力を借りて府職労が大いに活躍する年にするため、私も全力で頑張ります!

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