パンチ島田のさすらい放湯記

山代温泉 古 総 湯

北陸では温泉場にある共同浴場を「総湯」と称し、通常は一箇所だが、十数年前に老朽化した昭和期の総湯(第一二九回で紹介)を建替えるに際し、嘗ての町並「湯の曲輪」を再生すべく、実用的な総湯の隣に「古総湯」として明治期の総湯を源泉かけ流しで復元した。二階の休憩所や浴室の拭き漆、床や壁の九谷焼のタイルは当時を再現し、入浴も当時と同じく掛湯のみとしてカランやシャワーは設けず。やや熱く柔らかい無色透明の湯に色鮮やかな光を落とすステンドグラスは、「ハイカラ」という死語?こそ相応しいと一人悦に入った。

※温泉情報

①入浴施設・〇七六一(七六)〇一四四

②石川県加賀市山代温泉一八―一二八(JR北陸本線加賀温泉駅から北鉄加賀バスで「山代温泉」下車徒歩二分)

③五百円

④低張性―弱アルカリ性―温泉・ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉、神経痛・筋肉痛など

公式サイトはありません

(島田祐輔)

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