私が大阪府に就職したのは33年前、当時、労働組合は府職労しかなかったのでほとんどの人が労働組合に加入していました。私も職場の先輩に加入を呼びかけられましたが、よくわからなかったので、すぐには返事をしませんでしたが、みんなが働きやすくなるように目くばり、気くばりをしている先輩の姿を見て、「労働組合って大切なんだ」と思い、加入しました。
多職種・職場の仲間と交流し視野が広がる
しばらくして、青年部で役員をしていた方に誘われ、青年部役員になりました。労働組合のことも何もわからなかったのですが、自分と違う職種や他の職場の同世代の仲間と交流したい、他の仕事や職場のことも知りたいと思い、役員になりました。
青年部役員になってからは、思っていたとおり、保健所、土木事務所、病院、府税事務所、子ども家庭センター、本庁など、いろんな職場で働く同世代の仲間と出会い、いろんな話をすることができ、仕事だけでは得られない貴重な経験をすることができました。
それだけでなく、働いていくうえで必要な知識などを学ぶことができ、労働組合に出会っていなければ、得られなかったものがたくさんあったなと思っています。
「風通し」のよい職場をつくるのが労働組合
職場には、子育てをしている人、病気やケガをしている人、仕事上のことで悩んでいる人、介護をしている人など、いろんな環境におかれている人がいます。人それぞれ置かれている境遇やライフステージによって、直接の課題や要求は異なります。「今は不満なんてない」「自分は大丈夫」と思っていても、いつどうなるかわかりません。誰もが安心して働きやすい職場をつくるため、お互いに支え合い、「風通し」のよい職場をつくるのが労働組合の役割だと思います。
心身が健康でいるときは、医療機関の存在を考えることはあまりないと思いますが、いざ心身に不調をきたせば、医療機関を頼ります。労働組合も同じです。何かあったとき、困ったときに相談ができ、一緒に考えてくれるのが労働組合であり、なくてはならない存在です。また、労働組合を通じていろんな情報共有・交換もでき、視野を広げることもできます。
みんなの資源で働きやすい職場をつくろう
しかし、労働組合に加入する人はどんどん減り続け、労働組合がない(加入している人がいない)職場も増えています。そういう職場では、何か困ったことや問題が起きても、「おかしい」と声をあげることもできなくなりますし、チームワークや協力関係も希薄になり、働きづらくなっていくばかりだと感じています。
労働組合は、困ったときにだけ結成して、解散して、また困ったら結成できるというものではありません。どんなときでも対応できるように、みんなで運営して存続させる必要があります。みんなのこと、自分のことだからこそ、一人ひとりが少しづつ資源を出し合って存続させなければならないと心から思っています。
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