一時金(ボーナス)は、現行どおり2.25月を12月9日に支給

11月22日、病院機構当局は、府職労病院労組が11月7日に提出した「2022年秋季年末要求書」に対する回答を行いました。

すべての職員へ賃上げを

 病院機構当局より、一時金は現行どおり(2.25月)を12月9日に支給との回答がありました。大阪府は、0.1月引上げて4.4月となりましたが、病院はそれを上回る4.5月を維持させました。しかし、「給料については、国立病院の動向を踏まえ検討したい」とあり、3年にも及ぶコロナ対応で、全職員が頑張っていることに報いる賃金の引上げとはなっていません。
 急性期Cからの参加者は、サイバー攻撃により、30億円の損失と言われ、完全復旧までの収益の損失は免れません。この状況は、職員の責任ではない、損失を理由に今後、賃金引下げを行わないよう求めました。

定年引上げは早急に提案し協議を

 当局は、定年引上げについて国や大阪市の動向をみて考えていると回答しました。
 病院労組は、定年での退職金や再雇用での給与等、該当者は今後の生活設計にも関わることなので、早期に提案し協議するよう求めました。

非常勤職員の待遇改善を

 国際がんCからは、非常勤職員は、委員会活動・育成面談も受け、自己研鑽に励んでおり、常勤と同じ業務を行っている。大阪府も一時金が支払われている。病院の非常勤職員にも支給するべきと発言しました。
 当局は、そのためには、8~9億円の予算が必要であり、経営を理由に困難であると回答しました。

業務量に見合った人員と大幅な人員増を

 医療現場は、そもそもコロナで人員が足りていないといった切実な訴えがありました。また、病棟看護師からは、もともと人員が足らない所に退職者が相次いでいる。新採へ指導する看護師もいない。救急も受け入れているのでどんどん患者が来る。夜勤も休憩時間とれず、正常な判断力が欠けてくるといった実態が報告されました。病院労組から、そもそも人員が足りていない中で業務をしている。今後、新興感染症・災害おこれば対応できない。人員が少なければ、当然看護の質の低下を招く事になると追及しました。
 当局は、前倒し採用をしているなど適正な人員配置となるようにしていくと回答しました。

希望すれば休暇が取れる職場を

 「生理休暇は診断書が必要と言われる」「休日に詰所会や委員会の集まりがあり、時間外勤務扱いされない」といった職場からの実態を報告しました。
 当局は、研修等をおこない周知徹底していくと述べました。 病院労組からは、各センターまかせにせず、事例を紹介するなど、具体的な対応を行うこと、誤った認識のままでは、しわよせは職員にくると強く訴えました。

労働条件については今後とも協議

 交渉の最後に機構当局の伊庭事務局次長から、今の医療を支えてもらっているのは、職員一人一人の力であることに感謝している。今季の一時期については、2.25月分を12月9日に支給する。労働条件に関わる諸問題は、今後とも協議し進めていきたいと回答しました。

働き続けられる職場環境を

 最終回答を受けて、病院労組の山本委員長からは、私たちの要求に一切答えていない内容であり、納得できない。私たち一人一人の頑張りが、病院の財産であるということと、働き続けられる職場環境こそが大切である。賃金・労働条件の改善に引き続き全力を尽くすよう強く求め交渉を終えました。

交渉できるのは労働組合があるから

 病院の職場や労働条件について交渉できるのは労働組合があるからです。黙っていて良くなることは絶対にありません。そして、交渉して勝ち取った成果は全ての職員に反映されます。労働組合の活動や交渉を支えるのは一人一人の組合員です。労働組合に加入し、いっしょに声をあげましょう。

【PDF版(約380KB)】

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