会計年度任用職員制度がスタートして2年が経ちました。府職労では非常勤職員(会計年度任用職員)の賃上げ、継続雇用や休暇制度などの労働条件の改善をめざし、アンケートの取り組みを進めています。
現在約80人の方の回答が寄せられています。現時点の結果をお知らせします。引き続き、アンケートの取り組みを進め、要求を作り、今後の交渉にいかします。引き続き、みなさんのご協力をよろしくお願いします。
8割以上が仕事にやりがい
今回のアンケートは、7月中旬より、知事部局で働く約1800人の非常勤職員(会計年度任用職員)を対象に実施しています。回答者の年代は20代~60代と幅広くなっていますが、50~60代が多くなっています。性別は圧倒的に女性が多く、全体の約7割となっています。勤続年数は約半数が5年以上となっており、長期間にわたって大阪府の各職場で働き続けていることがわかります(グラフ①)。勤務形態は、ほぼ全員(約97%)がパートタイムで、職種は一般事務が約8割と圧倒的で、約2割がその他専門職でした。
仕事内容については75%が「主に正規職員を補助する仕事」と答えていますが、約4分の1の人が「正規職員とほぼ同じ仕事」や「専門的な仕事」と答え(グラフ②)、8割以上が仕事にやりがいや誇りをもっていると答えています(グラフ③)。
8割がワーキングプア状態に
収入については、約半数の人が自分自身の収入が家計を支えていると回答(グラフ④)していますが、約8割の人が年収200万円以下のワーキングプア状態に置かれており、そのうち約半数が150万円以下と回答(グラフ⑤)し、非常勤職員(会計年度任用職員)の低賃金実態が浮き彫りになっています。
一時金(ボーナス)については、この間の取り組みの結果、一定の要件があれば非常勤職員(会計年度任用職員)にも支給されるようになったため、ほとんどの人(約9割)が支給されていると回答しています。しかし、正規職員には支給されている「勤勉手当」が支給されていません。正規職員と同様に支給させることや支給対象を拡大することが今後の課題となっています。
改善してほしいことについては「毎年、賃金を上げてほしい(定期昇給)」が約44%と一番多く、続いて「継続雇用にしてほしい」が約39%、「賃金をあげてほしい」が約37%、「一時金(ボーナス)がほしい、増やしてほしい」が約33%と、賃上げと雇用継続が強い要求となっています(グラフ⑥)。
府職労は、大阪府で働くすべての職員の賃金引上げと雇用の安定、働きやすい職場づくりをめざして引き続き取り組みを進めます。
アンケートに寄せられた声(抜粋)
- 子どもの看護休暇を正規職員と同じ有給の特別休暇にしてほしい。昨年はコロナ業務の補助をしていて、とても忙しかったです。やりがいはありますが、賃金も毎年変わらないのが悲しいです。
- 時給アップしてほしい。非常勤職員も在宅勤務できるようにしてほしい。
- 仕事として毎日当番でポットのお湯を入れ替えるのは本当に必要でしょうか? 飲みたい人が自分ですればよいことだと思いますが、非常勤職員がするのが当然のようになっています。
- できる限り長く同じ職場で働くことが希望なので継続雇用になるよう期待しています。
- 正規職員の人が少ないので増やしてほしい。
- 非常勤職員の雇用条件等について質問や相談できる窓口がほしい。1分でも残業したら残業代がほしいです。
- 業務内容は専門的で、個人の判断も求められる中、明らかに課内の業務量と職員数の比率が適正でなく、負担が増えています。職員の人事異動に伴う業務内容の引き継ぎ等がうまく行われておらず、しわ寄せがきます。
- 昼休みが取れません。残業が常態化しているのに対応してもらえません。ハラスメントがあったので相談しましたが、対応が不誠実でした。
- 毎年面接を受けるのがとても大変で「今年はダメかも」と毎年ビクビクしながら過ごしています。早く継続雇用になって安心して仕事を続けられるようにしてほしいです。
- 採用されて3年は継続雇用ですが、以後は同じ職場を希望するなら1年ごとに公募にエントリーしなければならないので、精神的ストレスも大きく、暗に雇い止めと言われているように思います。
- 専門的かつ広い視野をもって働くことができる職場でありがたく思っています。長く働くことで、責任感ややりがいも大きくなると思うので、継続雇用をしてもらえるとありがたいと思います。
- 職員のみなさんの負担が多過ぎて大変そうです。明らかに人不足だと思います。
- 執務室が狭い。移動や収納(書籍やファイル)がやりにくいです。
非常勤職員(会計年度任用職員)のみなさんへ
「いまだから聴きたい!2022アンケート」は現在も引き続き取り組んでいます。まだ回答していない方は、こちらから回答してください。
アンケートはこちらから