拒む理由もないので労働組合に加入
保健師として平成18年に入庁しました。労働組合に加入した当初は、これといった思い入れがあった訳ではありません。お誘いもあったのですが周りはみんな組合員だったし、拒む理由もないので、ただ何となく加入しました。
職場では、ある時から誘われるがまま職場集会のお弁当を準備したり、府職の友などの配布物のお手伝いをしていました。支部女性部の活動にも誘われるがままに何となく参加していました。当時、娘は4歳、息子は1歳でした。子どもを連れて参加する私に、大先輩の役員の方が「久しぶりに女性部らしいわ。ありがとう」と声をかけてくださり、うれしかったことを思い出します。
これまで茨木、寝屋川、吹田、守口、そして現在は池田と、5か所の保健所で勤務しました。入庁当時は維新府政になる前だったので、職場に当たり前に労働組合があったのですが、2回の産育休が明けるたびに職場の雰囲気が少しずつ変わり、労働組合の活動が定着しているところと、そうでないところの職場の雰囲気の違いも感じていました。
思っていることを声に出すことが大切
コロナ感染が蔓延して、保健所は大変なことになっています。女性が多い職場なので、子育てや介護要件のある職員も多く、要件がなくても自分の時間や身体を犠牲にして、過労死ラインを超えての時間外労働を強いられている職員が多くいます。
いつだったか忘れましたが「要求や要望をどうやって上げていいかわからない」とつぶやいたとき、「何でもええねん。思ってることを言うたらええねん」と教えてくださった方がいました。わがままかと思えることでも声に出してみると、意外と賛同してくださる方は多いと日々実感しています。
すべての活動は組合員の声から
いま府職労が取り組んでいる保健師・保健所職員増やそうキャンペーン、現場の声のツイッターでの発信、記者会見、大阪労働局への要請、いのち守る33キャンペーン、国会議員や大臣政務官との懇談などは、すべて組合員の声から広がっている活動です。
キャンペーンを始めた当初は、実はあまりピンときていなかったのですが、今となっては現場で働く組合員の声がとても大切で、それぞれ置かれている立場や環境が違っても、共感できることは多く、一人ひとりの小さな声が大きな力になることを学びました。現場で声をあげることが組合活動の根本なんだと心の底から思います。些細なことでも声を出せるような環境を私も作っていきたいです。
保健師として働く中でも、社会が変わらなければ、保健活動だけでは、地域で暮らす住民の方々が抱える課題は解決しないと思っています。組合活動は、私たちの労働環境をよりいいものにするだけでなく、いろんな社会活動ともつながっています。政治的な発言が敬遠される昨今ですが、政治が変わらなければ私たちの生活は変わらないので、政治的なことも考え、社会を変える活動にこれからも参加していきたいです。
子どもたちが自分らしく生きていける社会のために
おかげさまで娘は中学1年、息子は小学4年になりました。シングルマザーの私が、親として子どもたちに直接してやれることは限られていると思っています。子どもが保育園の頃は保護者会で保育運動、学童に入ったら学童の保護者会での活動、学校ではPTAも経験したり、地域の活動にも参加しています。それが今の府職労の活動ともつながっていると感じることも多々あります。
昨年から本部役員も引き受けました。役員になることは負担が大きくなると思われる方も多いかもしれません。しかし、活動に参加することは学びも多く、出会いもたくさんあり、みんなが参加しやすいように会議もオンライン化されています。そして、そこには些細な発言を受け止めてくれる仲間がいて、私にとってなくてはならないものになっています。
働きやすい、働き続けられる職場環境、誰もが当たり前に地域で生活ができるような社会、子どもらがどんな状況になっても自分らしく生きやすい社会になるように、みなさんのお力をお借りしながら、これからも楽しく組合活動を続けていきたいと思っています。
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