大阪府は、来年1月11日より、「パソコン一斉シャットダウンシステム」の運用を開始するとし、12月6日~28日に対象端末へのインストール及びセットアップを行うとしています(保健所等のコロナ対策所属を除く)。
導入の目的については「時間外勤務縮減に向けて上司と部下のコミュニケーション強化を図り、勤務時間の中で仕事のオンオフのメリハリをつけ、効率的に業務を執行する等、職員のさらなる意識改革を図る」としていますが、職員の意識改革だけで、現在の異常な時間外勤務の実態を解決することはできません。
「意識改革」よりも職員増が必要
この間、府職労は「業務量に見合った職員増」「災害時にも対応できる職員体制」を求め続けています。大阪府が実施した「大阪府における女性職員の活躍推進に関する意識調査(2020年10月)」では、時間外勤務の発生理由については、「特定期間に集中する業務への対応」39・7%、「突発的な事件や法令改正等による業務の追加」24・3%と続き、「通常業務への対応」も23・7%と約4分の1を占めています。一方、「職員の意識と仕事の進め方の問題」との回答はわずか3・8%しかありません。
そして、時間外勤務を減らすための方法については、「業務量の削減や人員配置を含めた見直し」が男性67・2%、女性70・5%と圧倒的です。この結果からも、時間外勤務の縮減は「意識改革」ではなく「業務量に見合った職員増」が必要なことは明らかです。
不払い・サービス残業はあってはならない 時間外勤務手当は必ず申請しましょう
「パソコン一斉シャットダウンシステム」は、あくまでも時間外勤務の縮減をめざすものであり、時間外勤務手当の未申請(不払い、サービス残業)が増えることがあってはならないことです。時間外勤務は事前申請が原則ですが、結果として事前申請ができなかった場合でも、当然申請することができます。
不払い、サービス残業は法令違反にあたる行為です。みんなで労働組合に加入し、不払い・サービス残業の根絶、長時間労働の解消をめざしましょう。