府職労自治研推進情報誌「コミュナルスクエア」9号より(4)

あおぞら桟橋

いつまでもアメリカに追随する日本は世界の中で孤立化を深めている

「地球環境を守ろう」の京都議定書をめぐっての論議では、アメリカを擁護する日本が世界で孤立を深めていることに、胸の痛い思いがする。またそんな日本をアメリカが評価していないにもかかわらず、そこまで応援するのか、と日本政府・小泉首相の態度に腹立たしいことこの上ない。
アメリカの自国優先主義にどこまでも追随する日本が、世界であざ笑われていることに気づいていないのは小泉さんだけではないのか。TV・マスコミ報道でも、これからの新しい時代は、アメリカを中心とした大国主義・弱肉強食の生き方に対する反発と身勝手なアメリカを、孤立化させる流れを作らないといけないという内容が多数である。『変人・小泉』の言動は、世界から見て時代遅れも甚だしい。
これらの報道から連想することは、「グローバル化」「IT化」の名のもとに、すすめられてきている「電子府庁」のこと。国民の生活のテンポ、考え方まで変えようとされてきていることに私たちはだんだんと気付いてきたように思う。(K・K)

長生きして良かったと言える社会にしていく責任は誰?

私の父は、大阪市内で一人暮らし。介護保険制度がスタートして、今まで地域のまちかどデイケアサービスセンターに機嫌良く出かけていたが、来年から回数が減ると言われた、昼間をどう過ごそうかと電話してきた。
少なくとも今は「健常老人」である父は、介護保険サービスの対象とならず、元気でいるうちは、自分の責任で、頑張りたいと言っている。
今年始めの医療制度改革、一0月からの介護保険料の倍加、これからの高齢者医療改革などをみれば、長生きすることが家族の迷惑になる、肩身が狭いと愚痴っている。まさにその通りである。
家族としては、邪魔者扱いするつもりはないが、当人自身がこのように身を細めながら生き長らえなければならないのは、悲しい限りである。よく言われる高度成長時代を家族犠牲に働き通して今、隠れるようにして暮らしている周りの一人暮らしの高齢者は増えているように思う。
特に大阪市内では、高齢者の一人暮らしできる住宅がめっきり減っており、そのうえ賃貸料が値上げされ、年金暮らしでは借りれない家賃となっている。週明けに更地になった文化住宅を追い出された住民はどこに行ったのか、いつも気になる。
高齢者、子ども、障害者など社会的弱者と言われる人たちが、切り捨てられることなく、生き生きを暮らせる社会を1日も早く作る責任は、私たちにある。(Y・U )

府政の小窓

どうなる五輪の来ない関西国際空港 求められる太田知事の決断
外遊目的が空振りに

太田知事は7月11日から20日まで海外出張したが、その目的は(1)モスクワの国際オリンピック委員会総会に出席して、大阪市の2008年五輪招致活動を支援。(2)米国のデルタ航空など主要企業を訪問して外資系企業の大阪への誘致活動。(3)ニューヨーク・メッツの新庄剛志選手や前大統領夫人のヒラリー・クリントン上院議員と会談。などであった。
ところがダイレクトな成果と言えばマスコミ報道でも(3)だけで、本命の(1)と(2)については空振りに終わったのである。
先ず、大阪市の五輪招致についてだが、例の四者懇(関経連・大商・大阪府・大阪市)の後押しもあって太田知事自らもモスクワへ乗り込んだものの、第一回投票で敗退。投票結果を見るまでもなく、立候補自体の妥当性をめぐって磯村市長の進退問題に発展しそうである。
言うまでもなく、2008年五輪に焦点を合わせて、大阪湾ベイエリア開発や、関空二期工事が強行されてきた以上、五輪招致活動失敗という現実に立てば、地域への誘致をきそうような事は止めて、第一種空港の原点に立ち返り、地域としては凍結も視野に入れて国に全面見直しを求める決断が改めて太田知事に求められることになったのである。
太田知事は、二つ目のデルタ航空(アトランタ)への関空ニューヨーク直行便就航要請について「数年のうちに実現すると思う」と帰国記者会見で印象を語っている。
がしかし、皮肉なことに、同じ日の新聞報道によればノースウェスト航空が関西空港発着のロサンゼルス、マニラの二路線の一時運休を発表しているのである。同社は既にシアトル便等の運行打ち切りも決めており、折角のニューヨーク直行便の話も帳消しになってしまったといっても過言ではない。
関空二期工事に関連して、大阪府企業局の巨額負債の問題も露見し「一般会計から二000億円の持ち出し」とのこと
空港頼みでは、大阪経済も大阪府の財政も将来が危うい。

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