夏季闘争 新型コロナウイルス感染症対策下における緊急要求書提出 職員・教職員の安全確保と労働条件の改善を

6月2日、府労組連(大教組・府職労)は、府当局と事務折衝を行い「2020年府労組連夏季要求書」(裏面に掲載)を提出しました。知事部局も学校においても、新型コロナウイルス感染症の対応に追われるもと、今季の要求は「新型コロナウイルス感染症対策下における緊急要求書」として、当面する重点要求の実現を強く求めました。

要求書の提出にあたり、藤川委員長は、この間のコロナ対応に敬意を表し、安心して働くことのできる職場環境に不可欠な「職免対応」や「自動車通勤の緩和」「在宅勤務の拡大」「特殊勤務手当の特例措置」などの対応について感謝の意を述べるとともに、3点について強く求めました。

災害時にも対応できる職員配置を

この間、府労組連は災害時に対応できる人員配置を強く求めてきた。今回のコロナ対策においても、その必要性が鮮明になっている。
最前線に立つ保健所では4月の時間外勤務は170時間を超えたとの報告もある。この間、保健師や保健所職員の削減が「行革」の名のもと進められてきたことが大きな要因。あらためて職員基本条例、職員数管理目標による職員削減の抜本的な見直しと、「業務量に応じた適正な人員配置」を強く求める。
学校の保健室では、発熱の子どもとケガの子どもは別の対応が求められるが、ほとんどの学校の養護教諭は1人配置で、保健室は1ヶ所のみ。40人学級は「密」そのもので「感染予防の対策」は物理的にも人員配置においても困難な状況に置かれている。
子どもたちの体に安全な消毒液や感染予防器具も学校任せの状態で、学校再開に向けて不安が募っている。一刻も早い人員措置と感染防止対策整備を求める。

府民の暮らし支える対策強化を

コロナ対策による自粛が続き、府民の暮らしも大阪経済も極めて厳しい状況になっている。大阪は非正規雇用率も高く、就学援助率が全国の約2倍など、府民の暮らしは厳しく、大阪府独自の経済対策が必要。大教組が行ったアンケートで「20日間お風呂に入っていない子ども」がいたことがわかった。子どもの貧困率が高い大阪では「給食が唯一まともな食事」という状態の子どもも少なくなく、休業中の子どもたちの健康状態も心配。
また、大阪の99%以上を占める中小企業は、地域経済の要であり、大阪経済を支え、雇用を守っている。給食納入業者や飲食業はじめとした中小経営者に生活の危機が迫っている。
一刻も早く「自粛と補償は一体」を原則とした府独自の緊急支援対策を強く求める。

今年度の評価制度は中止を

府労組連は「府民・子どもたちのいのちと健康を守る」業務に専念するために、不急の業務の大胆な見直し・削減を求める。府庁においては全庁的な「応援体制」が取られ、学校では2ヶ月の休業措置が行われ、例年どおりの教育活動が困難になっている。そのもとで、今年度の人事評価の中止を強く求める。

これに対し、山野副知事は「コロナ対策では全庁をあげて対応し、職員のみなさんに負担をかけながら乗り越えてきた。職員の努力のおかげであり感謝している。第二波に向けて何ができるのか、人員体制の確保についても、この間の経験もいかし、工夫もしながら対応しなければならない。府労組連の要求はいずれも勤務条件に関わる重要な事項であり、誠実に協議していく」と述べました。

府労組連は、新型コロナウイルス対策下においても、職員・教職員が安心・安全に働き続けるための労働条件の改善をはじめ、切実な要求実現を求めて取り組みを強化します。

2020.06.02 要求書提出のサムネイル

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